僕とヴィドフランス

今さら説明する必要もないが、「ヴィドフランス(VIE DE FRANCE)」という全国チェーンのパン屋がある。僕が毎日使っている最寄り駅には、このヴィドフランスが併設されているが、今まで全く使っていなかった。この町に来て1年ちょいの今日、出勤前にようやくここでパンを買い、「そういえばヴィドフランスでパン買うのは何年振りだろう‥」としみじみとしてしまった。

まず、僕の故郷である熊本にヴィドフランスは無い。駅に併設されたパン屋といえば「トランドール」というJR系列のパン屋で、僕は浪人していた時に毎日熊本駅を使っていたので、時折帰り道にトランドールでパンを買ったものだ。

ヴィドフランスのパンを食べたのは、大学に入学してすぐの頃である。大学時代、僕は福岡市東区箱崎というところに住んでいて、1年生の時に通うキャンパスは中央区の西のほうにあった。毎日地下鉄で通学して、乗り換えで「天神地下街」を通り抜けるのだが、その地下街にヴィドフランスが2店あった。行き帰りで小腹が空いていた時、ちょくちょくそこで(特に僕が使っていたのはヴィドフランスの「ベレビアン(Belet Bien)」というお店)パンを買っていた。「焼きたて」の立て札があるとついついそのパンを買ってしまっていた。トランドールでもそうだが、そこでもクイニーアマンという菓子パンが好きで買っていた。

3年生になってから通うキャンパスが箱崎になり、天神地下街を歩くこともほぼなくなってしまって、ヴィドフランスでパンを買うこともなくなった。就職した鹿児島にヴィドフランスが無かったわけではないが、全く使わなかったので、こうして数年ぶりにパンを買ってみると凄まじく懐かしい気持ちになって感慨深かった。

パンでここまで気持ちの悪い日記が書けるとは思わなかった。